「故人の言葉として」 プライス・ヒューズ
「故人の言葉として」 プライス・ヒューズ もし私が死んで、あなたをしばしの間、取り残すことになったとしても、 物言わぬ亡骸に、夜を徹して付き添い、 悲しみが癒されぬまま泣き続けることは、どうかなさらないで下さい。 私のために、もう一度元気を取り戻して微笑んで下さい。...
「あしあと」 マーガレット・F・パワーズ
「あしあと」 作者: マーガレット・F・パワーズ ある夜、私は夢を見た。 私は、主と共に、なぎさを歩いていた。 暗い夜空に、これまでの私の人生が映し出された。 どの光景にも、砂の上に二人の足あとが残されていた。 一つは私の足あと、もう一つは主の足あとであった。...
「クリスチャン実業家の社内モットー」
「クリスチャン実業家の社内モットー」 作者: 不明 振り返って、感謝しなさい。 前を見て、希望を持ちなさい。 上を見て、へりくだりなさい。 下を見て、助けてあげなさい。
「新年の初日の葉書」 李海仁(イ・ヘイン)
「新年の初日の葉書」 李海仁(イ・ヘイン) 東亜日報訳 私の身の周りの整理はまだ不十分で 昨日やったことの後片付けも残ったが 突然入ってくるお客さんのように再び訪れてくる新年を、友よ 私たちはでも 戸惑いない喜びで迎えよう 私たちの狭くて狭い心には ...
「私の魂に火を灯して」 李海仁(イ・ヘイン)
「私の魂に火を灯して」李海仁(イ・ヘイン) Jyuna訳 いつ頃あなたの前で花咲きましょうか 吹いてはまた吹く夕焼け色の風よ つぼみに閉ざされていた窮屈なこの痛みが 音もなくはり裂けるほどの その熱いまなざしと 息づかいをください ...
「ちびた鉛筆」 李海仁(イ・ヘイン)
「ちびた鉛筆」 李海仁(イ・ヘイン) 茨木のり子訳 あんまりちいちゃくて 手でつかめない鉛筆ひとつ 誰かが使いふるしたみすぼらしいはしくれ なつかしくも なぜここに ころがっているの 欲深でなけりゃ てんで馬鹿にされるこの世のなかで ちびて ただ与えるばかりで...
「耶蘇は生まれた今日」 武者小路実篤
「耶蘇は生まれた今日」 武者小路実篤 耶蘇は生まれた今日、 耶蘇は生まれた今日、 神の如き人は生まれた今日、 彼の一生は長くはなかった、 彼の仕事は3年のうちに出来上がったと云われている。 だが彼こそは 心清きもの、 神の国とその義しきを 餓え渇くが如く...
「クリスマスの鐘」 西条八十
「クリスマスの鐘」 西条八十 鐘は鳴る鳴る、雪やみて 星うるはしきクリスマス、 古き御寺の尖塔に 花散るごとく鐘は鳴る。 通ひ馴れたる途なれど 今宵はこころ弾みつつ、 楽しく我子の手をひきて 歩む並木のアスファルト。 ...
「クリスマスと少女」 西条八十
「クリスマスと少女」 西条八十 粉雪ふる夜のクリスマス 鐘はこもりてひびくなり、 白くねむれる街のうへ。 丘の小家の小窓をば 音なく明けし少女あり、 鐘のひびきに聴き入りぬ。 やがて乙女は嘆息と ともに悲しき祈りをば ...
「大きなクリスマスツリーが立った」 谷川俊太郎
「大きなクリスマスツリーが立った」 谷川俊太郎 キラキラ光っていて この世じゃないみたいにきれいだけど これも人間がつくったものだよ 夜のあいだに大いそぎで ビニールテープを巻いたりして 時々ビリッと感電したりして つくった人は寒くて寒くて ...